GPIFが検討する日本株投資拡大への期待

GPIFが日本株投資を拡大へ

6月3日の日本経済新聞によると、GPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)は年金運用の見直しについて、日本株式の基本比率を現在の12%から最大20%に引き上げることを検討しているとのことです。

GPIFは、日本国民から預かった国民年金、厚生年金を一括して運用し、運用総額は129兆円で世界最大の年金基金です。

当然マーケットに与える影響力は凄まじく、単純にGPIFが株式の基本比率を1%引き上げれば、株式市場に1兆円以上の資金が流れ込むことになります。GPIFが日本株式の基本比率を引き上げることは日本株市場にとってもプラス材料であることは間違えないでしょう。

今までのGPIFのポートフォリオは弱気すぎた

GPIFの基本ポートフォリオ

GPIFのポートフォリオ

上のグラフは、現在のGPIFの基本ポートフォリオです。運用による資産の増減によってバランスが崩れると、機械的に売買を行い資産をリバランスします。

グラフをみて分かる通り、ポートフォリオの60%が日本債券に偏っています。「安全かつ効率的な運用」を行うという意味でリスクの低い日本債券の比率をここまで高めているのでしょう。

しかし安全といえば聞こえはいいですが、今までの運用は過度にリスクを恐れるあまり、本来取るべき利回りを取ってこなかった弱気な運用であるということもできます。

確かに、公的年金の運用ポートフォリオの変更はリスクを伴います。GPIFは金融、経済の専門家8人で構成されていますが、自分の在籍期間に大きなポートフォリオの変更を行って損失を出してしまうと責任問題となるため、なかなかポートフォリオの変更に踏み込むことができなかったのも理解できます。

しかし4月22日付でメンバーの大半が交代し、運用委員長に政府に近いとされる米沢康博・早稲田大大学院教授が就任したことにより、年金は成長への投資に貢献すべきとする政府の意向が実現した形となりました。私も株式での積極的運用には賛成であり、今後の公的年金の運用に期待をしたいと思います。

海外の年金基金は積極的に株式で運用している

カルパースの基本ポートフォリオ

カルパースのポートフォリオ

上のグラフは全米最大の年金基金、カルパース(カリフォルニア州職員退職年金基金)のポートフォリオです。積極運用で知られるカルパースですが、なんと66%が株式運用となっています。

ここまで株式の比率を高めると、確かに短期的にみて安定性はなくなります。しかし長期的にみると、世界経済の成長を大きく取り込み、安定的かつ大きなリターンを上げています。

カルパースのジョゼフ・ディア最高投資責任者は、「われわれは長期的な投資家であり、好不調に一喜一憂し過ぎないようにしている」と述べています。これも、長期投資のパワーを知っているからこその発言だと思います。

GPIFもこれを機に、もう少し積極的運用に転換し、日本株式市場の活性化に貢献してくれることを願います。



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One Response to “GPIFが検討する日本株投資拡大への期待”

  1. […] ただ、以前に書いた「GPIFが検討する日本株投資拡大への期待」という記事でも述べましたが、国内債券中心の今までのポートフォリオはやや弱気すぎたと思っています。 […]

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