投資信託の純資産ランキングは毎月分配型が独占!
今なお人気の毎月分配型ファンド
現在の日本の投資信託業界は悲惨としか言いようがありません。
長期でしっかりと資産形成を目指していく優良なファンドが影を潜め、銀行や証券会社が儲けるためだけに作られたファンドが人気を集めているのです。
確かに、2014年1月にNISAが始まって以来、長期投資を見据えた投資信託に注目が集まってはきています。NISAの開始が、日本の投資信託業界に一石を投じたのは間違えないでしょう。
しかし、道のりは険しいです。以下の表は日本の投資信託の純資産ランキングです。(2014年5月現在)
順位 | 投資信託 | 純資産高 | 運用会社 |
---|---|---|---|
1 | フィデリティ・USハイ・イールドF | 1兆2572億 | フィデリティ |
2 | 新光 US-REITオープン 『愛称 : ゼウス』 | 1兆1789億 | 新光 |
3 | グローバル・ソブリン・オープン(毎月決算型) | 1兆1363億 | 国際 |
4 | ラサール・グローバルREIT(毎月分配型) | 8652億 | 日興 |
5 | ピクテ・グローバル・インカム株式(毎月分配) | 8401億 | ピクテ |
6 | ドイチェ・高配当インフラ関連株(米ドル)毎 | 7399億 | 野村 |
7 | フィデリティ・USリートB(H無) | 7373億 | フィデリティ |
8 | 短期豪ドル債オープン(毎月分配型) | 6218億 | 大和住銀/td> |
9 | ダイワ 米国リート・ファンド(毎月分配型) | 5966億 | 大和 |
10 | ダイワ 高格付カナダドル債(毎月分配型) | 5534億 | 大和 |
恐るべきことに、上位10ファンドは全て毎月分配型の投資信託によって独占されています。
当サイトでは何度が書いていますが、毎月分配型の投資信託は資産形成には全くの不向きです。投資信託の分配金は、自らが投資した元本の一部を切り崩して分配しているに過ぎず、分配金を出せば出すだけ基準価格は下落します。また、分配金を受け取るたびに税金がかかるため投資効率が大きく低下します。(詳しくは毎月分配型の投資信託を買ってはいけない)
では、なぜ日本ではこれほどまでに毎月分配型のファンドばかりに資金が集まったのでしょうか。
最大の理由は、投資信託を購入する方に高齢者が多いからです。年金だけでは不安だと思って資産運用を勉強し始めたのはいいですが、銀行や証券会社のセミナーや窓口で不安を煽られ、退職金をつぎ込んでおすすめされたファンドを買ってしまう方が非常に多いのです。
優良なインデックスファンドの純資産額はまだまだ少ない
一方、当サイトが勧めている主なインデックスファンドの純資産額は以下の通りです。(2014年5月現在)
投資信託 | 純資産高 | 運用会社 |
---|---|---|
セゾン・バンガード・グローバルバランスファンド | 724億 | セゾン |
ニッセイ日経225インデックスファンド | 677億 | ニッセイ |
SMT グローバル株式インデックスオープン | 315億 | 三井住友TAM |
インデックスファンドの中では純資産額が多いものを並べたつもりですが、ランキング上位の分配型ファンドと比べてみると純資産額の差は一目瞭然です。日本ではまだまだ投資信託による資産形成が根付いていないということを明瞭に表しています。
これらのインデックスファンドが純資産ランキングに名前を連ねるような日がいつか来ることを信じて、今後も情報を発信していかなければいけないと思っています。

いつも応援いただきありがとうございます!
[…] 日本では、長期運用に向かない投資信託が売上の上位を独占してきているといってきましたが、NISAが導入されてもなお、その傾向は変わっていません。 […]