純資産額トップ、フィデリティ・USハイ・イールドファンドの危険性

主に高利回りの債券に投資をするフィデリティ・USハイ・イールド・ファンド

4月、日本最大の純資産額を持つ投資信託がグローバルソブリンオープンからフィデリティ・USハイ・イールド・ファンドへと取って変わりました。

2013年以降急激に純資産額を拡大してはいますが、実際に投資をしている方々の中でいったいどの程度の方がこの投資信託の中身を理解しているのでしょう。分配金が高い、利回りが高いという理由だけで投資をしてはいませんでしょうか。

フィデリティ・USハイ・イールド・ファンドは主に米国のハイイールド債へ投資をするファンドです。ハイイールド債とは高利回りの債券のことです。投機的格付債、ジャンク債(ジャンクボンド)ともいいます。

一般的に、社会的な信用力が低い会社などが資金調達のために債券を発行する場合なかなか買い手がつきません。そこで利回りを高くすることによって買い手を見つけるのです。逆をいえば、利回りが高いということは元本割れや破綻のリスクが高い債券を多く組み入れているということです。

米国の場合、信用度を評価している格付け会社にS&P社とムーディーズ社があります。下記表はこの大手格付け2社の格付け表です。

ハイイールドファンドの投資対象

表のAランク以上が投資適格債と呼ばれ、比較的リスクが低く安定した債券です。グローバルソブリンオープンなどは主にこのランクのソブリン債(各国の政府が発行している債券)へ投資をしています。

一方、ハイイールドファンドは主に表の赤枠で囲った比較的リスクの高い社債などへ投資をしています。全体的に経営が不安定なため、景気が落ち込んだ時のデフォルトのリスクは投資適格債に比べて高くなります。景気の落ち込みによっては、組み込んでいる債券の多くが同時にデフォルトすることも考えられ、そうなったときの基準価格の下落は相当大きくなる可能性があります。

リスクとリターンは表裏一体

投資の世界では、表に出てくる魅力の裏には隠れた危険が潜んでいることを常に意識しなければいけません。営業マンの謳い文句である高利回り、高分配金の裏に潜んだリスクをしっかりと理解しましょう。

ハイイールド債自体を完全に否定するわけではありませんが、ハイイールド債のような投資不適格債はポートフォリオの中核で運用するものではありません。仮に投資をするにしても、ハイイールド債のことを良く理解した上で、分散の一環としてポートフォリオのごく一部にとどめておくべきではないでしょうか。

はたして、長期投資に適した優良な投資信託が純資産高日本一になる日はやってくるのでしょうか。



いつも応援いただきありがとうございます!



サブコンテンツ

このページの先頭へ