人気の投資信託を切る!「好配当グローバルREITプレミアム・ファンド通貨セレクトコース(愛称:トリプルストラテジー)」の評価

好配当グローバルREITプレミアム・ファンド通貨セレクトコース(愛称:トリプルストラテジー)とは

NISAが始まってしばらくが経過し、当サイトで紹介している優良な投資信託の純資産額も増えてきました。しかし、投資信託の売れ筋ランキングを見ると、未だに資産形成には不向きで、手数料稼ぎの道具になっているような投資信託が上位を占めていることに変わりはありません。

売れ筋上位にも関わらず資産形成に不向きな投資信託を具体的にピックアップし、どのような点が不向きなのかをしっかり解説していきたいと思いますので参考にしてください。

今回は、損保ジャパン日本興亜アセットマネジメント株式会社が運用し、SBI証券や楽天証券などのネット証券で売れ筋ランキング上位の「好配当グローバルREITプレミアム・ファンド通貨セレクトコース(愛称:トリプルストラテジー)」です。投資信託の概要は以下の通りです。


好配当グローバルREITプレミアム・ファンド通貨セレクトコース(愛称:トリプルストラテジー)の概要

投資対象 日本を含む世界各国のREIT及び不動産関連の株式等
分類 追加型投信
償還日 2017年12月18日
決算日 月1回
為替ヘッジ なし
販売手数料 購入金額の3.78%(最大)
信託報酬 1.9204%(年率)
信託財産留保額 0.3%
分配金 月200円(実績)


主な投資対象は高利回りの不動産

投資信託で最も重要なのが何に投資するかです。この投資信託を買っている人の中で、果たしてこの投資信託が何に投資をしているのかを理解している方が何人いるでしょうか。

目論見書を見ると投資対象が以下のように書かれています。

日本を含む世界各国の取引所に上場されている相対的に利回りが高いと判断されるREIT (リート、不動産投資信託証券)及び不動産関連の株式等を実質的な主要投資対象とし、相対的に高い配当収入等の確保と信託財産の成長を図ることを目指します。

そしてファンドオブファンズでの運用であり、主な投資対象が「UBPオポチュニティーズTCWグロー バルリートプレミアムマルチカレンシー」というファンドであることが分かります。

このファンドが具体的にどのようなの不動産を買っているのかは分かりませんが、投資対象の説明より、利回りが高い不動産を選んで買っていることは分かります。

不動産の利回りとリスクは比例します。不動産の利回りが高いということはリスクが高いということなのです。

例えば東京都心部など、場所が良く賃貸が付く物件は人気もあり利回りは低くなります。一方地方の物件などは、人口が減少し、家賃を大幅に下げないと賃貸が付かない物件も多く、そのような物件は人気がなく、値段を下げないと売ることができないため自動的に利回りは高くなります。

利回りの高い物件を多く抱えているということはリスクの高い運用をしているのだということを知っておく必要があります。

コールオプションや為替取引といった超ハイリスクな投資

トリプルストラテジーという愛称からも分かる通り、このファンドはREIT以外に2つのものに投資をしています。ひとつはコールオプション、そしてもう一つは為替取引です。

コールオプションは簡単にいうとあるもの(原資産など)を買う権利のことです。この投資信託はコールオプションの売りによる権利料の獲得を狙っています。仕組みが複雑なので詳細な説明は省略しますが、ここでコールオプションが良く分からないという方はこの投資信託を買うべきではないでしょう。投資の基本は良く分からないものには投資をしないということです。

為替取引については最近FX(外国為替証拠金取引)が流行っているので身近な方も多いかと思いますが、この投資信託はまさにそのFXで利益を狙っていると思ってもらって良いでしょう。高金利通貨建ての取引を行い、スワップポイントと呼ばれる金利差を得ることを狙っています。

コールオプションについても為替取引についても言えることはハイリスクハイリターンだということです。ひとたびこのハイリターンが裏目に出るとあっというまに大損するリスクを持っているのです。長期間にわたって保有する投資信託には全く不向きな商品であり、このようなギャンブル的なものをポートフォリオに組み込んでいる時点で、長期的に投資家の資産を増やそうという意図は感じられません。

償還日が設定されている

目論見書を見ると、償還日が2017年12月18日に定められています。

ということはこの投資信託はこの日をもって運用を終了し、その時に預かってる資産をすべて投資家に返すということです。

投資信託は沢山の投資家から資金を集めることによって、個人ではとてもできないような多くの分散投資を行うという商品です。よってリスクを軽減できる分、短期で儲けるというよりも長期に渡って運用し資産形成をしていくのに向いている商品なのです。

それがたった数年で運用を終了してしまってはとても資産形成などできません。

販売手数料、および信託報酬が高い

販売手数料と信託報酬の高さもいただけません。

販売手数料が購入金額の3.78%ということは、100万円分投資信託を買った瞬間に37800円のマイナスからスタートということです。

ネット証券で同じ投資信託を買うとノーロードで買うことができるところもあります。ということはこの販売手数料は、銀行や証券会社の人件費や広告宣伝費に賄われているということです。同じ商品を買う場合でも、買う場所が違うだけで大きな手数料の差となりますので注意が必要です。

ネットで買えば販売手数料はかかりませんが、信託報酬はどうしようもありません。正直、年率1.9204%は高すぎます。

例えば年間5%で運用できたとしても、そのうち2%は信託報酬として手数料で持っていかれてしまう訳です。リスクを取っているのは投資家なのに、販売会社、運用会社に運用益のうちの40%を丸々渡さなければいけないのは不合理です。

優良なファンドでは信託報酬1%以下のものも沢山あります。信託報酬は低ければ低い程良いので、購入時の注意点としてチェックするようにしましょう。

高額の分配金が毎月支給される

運用報告書を見ると、月200円(実績)もの分配金が毎月支給されています。

毎月分配型の投資信託は資産形成には向きません。投資信託の分配金というのは投資した元本を取り崩して投資家に返しているだけにすぎないからです。

特に年間の非課税枠が決まっているNISAではさらに不向きであるといえます。SBI証券や楽天証券のなかで、NISA口座でこの投資信託が売れているというのがとても残念です。

NISAは一旦投資した資金を分配しても非課税枠が復活することはありません。せっかく非課税枠を使って投資した分を分配金として手元にもどしたのでは非課税枠を無駄使いしたことになってしまいます。

総評

「好配当グローバルREITプレミアム・ファンド通貨セレクトコース(愛称:トリプルストラテジー)」を見てきましたが、総評としては典型的な手数料稼ぎの投資信託であるといえます。

この投資信託は、高い分配金をうたい販売手数料と信託報酬を稼ぎ、償還日が近づいてくると別の投資信託を勧め、また手数料を稼ぐといった昔からの手法として設計された可能性が高いです。

当然、当サイトが進める長期投資の趣旨からは外れており、この投資信託で長期的に資産形成をするのは難しいでしょう。

長期投資をする時の投資信託の選び方として、今回指摘した投資対象、償還日、手数料、分配金は極めて重要なポイントです。投資信託を選ぶ際は必ずチェックするようにしましょう。

投資信託の選び方



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